
ザクロは、その美しい花とユニークな果実で庭木としても人気です。
ザクロは、プチプチの食感と甘酸っぱさのある果実で、スーパーフードとしても知られ、家庭でも育てられます。
この記事でわかる事
✔ ザクロ苗を選ぶ前に知っておきたい基本
✔ ザクロ苗の植え付けと育て方
✔ ザクロにおすすめの品種
✔ 病害虫対策
この記事では、ザクロ苗の選び方から、育て方のポイント、おすすめの品種まで、初心者にも分かりやすく解説します。
日本花卉ガーデンセンターで取り扱っている品種も参考に、あなたにぴったりのザクロを見つけましょう。
ザクロ苗を選ぶ前に知っておきたい基本

✅ 苗木の選び方のポイント
✅ 購入場所の選び方
ザクロ苗を選ぶにあたっての基本について解説します。
ザクロの種類と特徴
ザクロは、イランからヒマラヤ地方を原産とするミソハギ科ザクロ属の落葉小高木です。庭木や果樹として古くから親しまれており、美しい花を咲かせ、秋には赤い実をつけます。
ザクロの実は、甘酸っぱく、ビタミンやミネラル、ポリフェノールなどの栄養素を豊富に含んでいます。
ザクロには様々な品種があり、実の大きさ、色、味、種あり・なしなど、それぞれ特徴が異なります。
大実日本甘ザクロやカリフォルニアザクロのように実が大きいもの、種なしざくろのように食べやすいもの、ペルシャブラックのように珍しい黒実のものなどがあります。
日本花卉ガーデンセンターでは様々な品種を取り扱っているので、好みに合わせて選びましょう。ザクロは自家結実性があるので、基本的には1本でも実がなります。
ただし、品種によっては、他の品種を受粉させた方が実付きが良くなる場合もあります。より多くの実を収穫したい場合は、異なる品種を2本以上植えるのがおすすめです。
ザクロの木は、寿命が長く、適切に管理すれば数十年も生きることがあります。
古木になると、幹がねじれたり、独特の風合いが出たりして、観賞価値も高まります。庭のシンボルツリーとしても最適です。
苗木の選び方のポイント
ザクロの苗木を選ぶ際には、いくつかの重要なポイントがあります。
まず、健康な苗木を選ぶことが大切です。葉の色が鮮やかで、病害虫の被害がないか確認しましょう。葉に斑点や変色がないか、虫食いの跡がないかなどを注意深く観察してください。
また、根の状態も重要です。鉢底から根が出ているか、根詰まりがないかなどをチェックしましょう。
根が鉢の中でいっぱいになっている場合は、根詰まりを起こしている可能性があります。根の表面が白く、生き生きとしているのが理想的です。
接ぎ木苗の場合は、接ぎ木部分がしっかりと活着しているか確認してください。
接ぎ木部分がグラグラしていたり、剥がれかけていたりする場合は、活着が不十分である可能性があります。苗木の太さも重要です。一般的に、太い苗木の方が生育が旺盛で、早く実がなる傾向があります。
ただし、太すぎる苗木は、移植の際に根を傷つけやすいので、注意が必要です。
苗木の高さは、一般的に50cm~1m程度のものが扱いやすいでしょう。
高すぎる苗木は、風の影響を受けやすく、倒れやすいので、支柱を立てるなどの対策が必要です。
これらのポイントを参考に、元気なザクロの苗木を選びましょう。良い苗木を選ぶことが、ザクロ栽培成功への第一歩です。
購入場所の選び方
ザクロの苗木を購入する場所は、苗木の品質や育て方のアドバイス、アフターフォローなどを考慮して選ぶことが大切です。
信頼できる園芸店やオンラインショップで購入することが重要です。
日本花卉ガーデンセンターのような実績のある店舗では、品質の良い苗木を選ぶことができます。
また、育て方のアドバイスやアフターフォローも期待できます。
園芸店で購入する場合は、実際に苗木を見て、状態を確認することができます。店員さんに育て方について質問したり、アドバイスをもらったりすることも可能です。
オンラインショップで購入する場合は、写真や説明文をよく確認し、信頼できるショップを選びましょう。レビューや評価なども参考にすると良いでしょう。
個人間での売買は、価格が安い場合がありますが、苗木の品質や病害虫の有無など、リスクが高いので、注意が必要です。
購入する際には、品種名、苗木のサイズ、育て方などが記載されたラベルや説明書が付属しているか確認しましょう。
購入後も、育て方について不明な点があれば、園芸店やオンラインショップに問い合わせることをおすすめします。
信頼できる購入場所を選び、安心してザクロ栽培を始めましょう。
ザクロ苗の植え付けと育て方

✅ 水やりと肥料
✅ 剪定と整枝
ザクロ苗の植え付け、水やりや剪定まで育て方について解説します。
植え付けの時期と場所
ザクロの植え付けは、落葉している冬期(11月~3月)が適しています。この時期は、ザクロの休眠期であり、植え付けによるダメージを最小限に抑えることができます。
ただし、寒冷地では、霜が降りる前に植え付けを済ませるようにしましょう。
日当たりが良く、水はけの良い場所を選びましょう。ザクロは日光を好む植物なので、1日に6時間以上日が当たる場所が理想的です。
水はけが悪い場所では、根腐れを起こす可能性があるので、注意が必要です。鉢植えの場合は、根詰まりを防ぐために、定期的な植え替えが必要です。2~3年に一度、一回り大きな鉢に植え替えるようにしましょう。
植え替えの時期は、植え付けと同様に、冬期が適しています。
庭植えの場合は、植え穴を大きく掘り、腐葉土や堆肥などを混ぜて、土壌を改良しましょう。植え穴の底には、軽石やパーライトなどを敷き、水はけを良くすると良いでしょう。
植え付け後は、たっぷりと水を与え、根が活着するまで、乾燥させないように注意しましょう。
ザクロは、比較的乾燥に強い植物ですが、夏場の乾燥が続く場合は、水やりが必要です。
適切な時期と場所に植え付けることで、ザクロは元気に育ち、美味しい実をたくさんつけてくれるでしょう。
水やりと肥料
ザクロの水やりは、庭植えと鉢植えで方法が異なります。庭植えの場合は、基本的に降雨のみで十分ですが、夏場の乾燥が続く場合は水やりを行いましょう。
土の表面が乾いたら、たっぷりと水を与えてください。特に、幼木や若木の場合は、乾燥に弱いので、こまめに水やりを行いましょう。
鉢植えの場合は、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えてください。鉢底から水が流れ出るまで、しっかりと水を与えるのがポイントです。
夏場は、特に乾燥しやすいので、1日に2回水やりが必要になる場合もあります。冬場は、休眠期に入るので、水やりの回数を減らしましょう。土の表面が完全に乾いてから、水を与えるようにしてください。
肥料は、春と秋に緩効性肥料を与えると良いでしょう。春は、新芽が伸び始める頃に、秋は、実が熟す頃に与えるのが効果的です。
緩効性肥料は、効果がゆっくりと持続するので、肥料焼けの心配が少ないのが特徴です。
有機肥料も、ザクロの生育に適しています。有機肥料は、土壌改良効果もあり、ザクロの根張りを良くする効果があります。
ただし、有機肥料は、臭いが強いものがあるので、注意が必要です。
肥料を与える際は、肥料の与えすぎに注意しましょう。肥料を与えすぎると、葉ばかりが茂って、実がつきにくくなることがあります。
肥料のパッケージに記載されている用量を守って、肥料を与えましょう。
適切な水やりと肥料を与えることで、ザクロは健康に育ち、美味しい実をたくさんつけてくれるでしょう。
剪定と整枝
ザクロは、自然に樹形が整いますが、不要な枝や混み合った枝を剪定することで、風通しを良くし、日当たりを確保することができます。剪定は、落葉している冬期に行いましょう。
剪定の目的は、樹木の生育を調整し、花芽の形成を促進し、病害虫の発生を抑制することです。
ザクロの剪定では、まず、枯れた枝や病気にかかった枝、重なり合っている枝などを切り落とします。
これらの枝は、風通しや日当たりを悪くする原因となり、病害虫の温床となる可能性もあります。
次に、内向きに伸びている枝や、下向きに伸びている枝などを切り落とします。これらの枝は、樹形を乱す原因となり、果実の生育を妨げる可能性もあります。
最後に、徒長枝と呼ばれる、勢い良く伸びている枝を切り落とします。徒長枝は、養分を無駄に消費し、他の枝の生育を妨げる可能性があります。
剪定を行う際は、剪定バサミやノコギリなどの道具を使い、切り口をきれいに仕上げましょう。
切り口が汚いと、病原菌が侵入しやすくなる可能性があります。剪定後は、切り口に癒合剤を塗ると、病原菌の侵入を防ぐことができます。
剪定と整枝を行うことで、ザクロはより健康に育ち、美味しい実をたくさんつけてくれるでしょう。
ザクロにおすすめの品種

✅ カリフォルニアザクロ
✅ ペルシャブラック
おすすめのザクロの品種について解説します。
大実日本甘ザクロ
大実日本甘ザクロは、日本で古くから栽培されている品種で、実が大きく、甘みが強いのが特徴です。果実は赤色で、直径10cm程度になります。種は比較的多いですが、果肉が柔らかく、ジューシーで、生食に適しています。
育てやすく、家庭菜園にもおすすめです。耐寒性、耐暑性にも優れており、全国各地で栽培することができます。
樹勢は比較的強く、放っておくと大きくなりすぎる傾向があります。そのため、定期的な剪定が必要です。
日当たりと水はけの良い場所を好みます。肥料は、春と秋に緩効性肥料を与えると良いでしょう。
病害虫にも比較的強く、育てやすい品種と言えます。
大実日本甘ザクロは、ザクロ栽培の入門品種としてもおすすめです。初心者の方でも、比較的簡単に美味しい実を収穫することができます。
庭に植えれば、秋には赤い実がなり、観賞用としても楽しめます。
自家結実性があるので、1本でも実がなりますが、他の品種を受粉させた方が実付きが良くなる場合があります。
より多くの実を収穫したい場合は、異なる品種を2本以上植えるのがおすすめです。
カリフォルニアザクロ
カリフォルニアザクロは、アメリカで改良された品種で、日本ザクロよりもさらに実が大きいのが特徴です。
果実は赤色で、直径12cm以上になることもあります。糖度も高く、食味に優れています。種は比較的少なく、食べやすいのが特徴です。
カリフォルニアザクロは、日本ザクロに比べて、樹勢が強く、生育が旺盛です。そのため、広いスペースが必要になります。
日当たりと水はけの良い場所を好みます。肥料は、春と秋に緩効性肥料を与えると良いでしょう。
耐寒性は比較的弱いので、寒冷地での栽培には注意が必要です。
カリフォルニアザクロは、家庭菜園で栽培するのも良いですが、広いスペースが必要になるため、庭のある家での栽培がおすすめです。果実が大きいので、収穫量も多く、食べごたえがあります。
自家結実性があるので、1本でも実がなりますが、他の品種を受粉させた方が実付きが良くなる場合があります。
より多くの実を収穫したい場合は、異なる品種を2本以上植えるのがおすすめです。
カリフォルニアザクロは、ザクロ好きにはたまらない品種です。ぜひ一度、栽培してみてください。
ペルシャブラック
ペルシャブラックは、果肉が黒色という珍しい品種です。果皮も濃い赤紫色をしており、見た目にも非常に美しいザクロです。アントシアニンを豊富に含み、健康効果も期待できます。
観賞価値も高く、庭木としても人気があります。秋には、黒色の実がなり、庭を彩ってくれます。
ペルシャブラックは、他のザクロに比べて、やや育てにくい品種と言えます。
日当たりと水はけの良い場所を好みますが、夏の強い日差しには弱いので、半日陰になる場所に植えるのがおすすめです。
肥料は、春と秋に緩効性肥料を与えると良いでしょう。耐寒性は比較的弱いので、寒冷地での栽培には注意が必要です。
ペルシャブラックは、珍しいザクロを育てたい方におすすめです。栽培はやや難しいですが、その分、収穫できた時の喜びも大きいです。
庭に植えれば、他の人とは違う、個性的な庭を作ることができます。
自家結実性があるので、1本でも実がなりますが、他の品種を受粉させた方が実付きが良くなる場合があります。
より多くの実を収穫したい場合は、異なる品種を2本以上植えるのがおすすめです。
病害虫対策

✅ 予防と対策
✅ 農薬の使用について
ザクロの病害虫の予防や対策、農薬の使用について解説します。
ザクロの主な病害虫
ザクロは比較的病害虫に強い植物ですが、それでもいくつかの病害虫に注意が必要です。
特に注意すべきは、アブラムシやカイガラムシ、ハダニなどです。アブラムシは、新芽や葉の裏に発生し、植物の汁液を吸います。
アブラムシが発生すると、葉が変色したり、生育が悪くなったりします。
カイガラムシは、枝や幹に付着し、植物の汁液を吸います。カイガラムシが発生すると、植物の生育が悪くなるだけでなく、排泄物によってすす病を誘発することがあります。
ハダニは、葉の裏に発生し、葉の汁液を吸います。ハダニが発生すると、葉が白っぽくなったり、落葉したりします。
また、炭疽病や葉枯病などの病気にも注意が必要です。炭疽病は、葉や果実に発生し、黒い斑点を生じさせます。
葉枯病は、葉に発生し、葉が枯れてしまいます。これらの病害虫は、早期発見、早期対策が重要です。
定期的にザクロの木を観察し、病害虫の発生に注意しましょう。
病害虫を発見した場合は、適切な薬剤を散布するか、手で取り除くなどの対策を行いましょう。
病害虫に強いザクロを育てるためには、日頃の手入れが大切です。
予防と対策
ザクロの病害虫予防には、日頃の手入れが非常に重要です。風通しを良くし、日当たりを確保することで、病害虫の発生を抑えることができます。
具体的には、剪定を行い、枝を整理することで、風通しを良くすることができます。また、日当たりの良い場所に植えることで、植物の免疫力を高めることができます。
また、定期的に薬剤を散布することも、病害虫予防に効果的です。薬剤を散布する際は、使用方法をよく読み、適切な濃度で散布しましょう。
発生してしまった場合は、早期発見、早期対策が重要です。
病害虫を発見した場合は、適切な薬剤を散布するか、手で取り除くなどの対策を行いましょう。薬剤を散布する際は、使用方法をよく読み、適切な濃度で散布しましょう。
手で取り除く場合は、ピンセットや歯ブラシなどを使うと、効率的に取り除くことができます。病害虫対策を行う際は、予防と対策を組み合わせることが重要です。
日頃の手入れをしっかりと行い、病害虫の発生を未然に防ぎましょう。
農薬の使用について
家庭菜園でザクロを栽培する場合は、できるだけ農薬の使用を控えたいものです。
農薬は、病害虫を駆除する効果がありますが、人体や環境に悪影響を及ぼす可能性もあります。
有機農薬や自然農薬などを利用し、環境に配慮した対策を心がけましょう。
有機農薬は、天然由来の成分で作られた農薬で、人体や環境への影響が少ないのが特徴です。
自然農薬は、身近にあるものを使って作る農薬で、例えば、木酢液や重曹水などがあります。これらの農薬は、効果が穏やかなので、予防的な使用がおすすめです。
また、農薬を使用する際は、使用方法をよく読み、適切な濃度で散布しましょう。農薬の使用量を減らすためには、日頃の手入れが大切です。
風通しを良くし、日当たりを確保することで、病害虫の発生を抑えることができます。
また、コンパニオンプランツを利用することも、病害虫対策に効果的です。コンパニオンプランツとは、一緒に植えることで、互いの生育を助け合う植物のことです。
例えば、マリーゴールドは、ネマトーダという害虫を駆除する効果があります。
農薬の使用を最小限に抑え、安全で美味しいザクロを育てましょう。
まとめ:ザクロ栽培を楽しもう
ザクロ栽培は、初心者でも比較的育てやすい果樹です。この記事では、ザクロ苗の選び方から育て方、おすすめ品種、病害虫対策まで、ザクロ栽培に必要な情報を網羅的に解説しました。
この記事を参考に、あなたにぴったりのザクロ苗を選び、美味しい実を収穫してください。
ザクロは、実を食べるだけでなく、花や紅葉も楽しめる、魅力的な果樹です。庭に植えれば、四季折々の変化を楽しむことができます。
また、ザクロは、縁起の良い木としても知られています。
ザクロの実は、たくさんの種が入っていることから、子宝に恵まれるという言い伝えがあります。
ザクロを育てて、豊かな実りと幸せを呼び込みましょう。
日本花卉ガーデンセンターでは、様々な品種のザクロ苗を取り扱っていますので、ぜひ一度訪れてみてください。
スタッフ一同、あなたのザクロ栽培を応援しています。
ザクロ栽培を通して、豊かなガーデンライフを送りましょう。